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JRAでも…予後不良12頭「ケンタッキーダービー中止」競馬場での異常事態で地獄が…

発行責任者 (K.ono)

 米国チャーチルダウンズ競馬場で毎年開かれる伝統のケンタッキー・ダービーが「中止」になったことがわかった。

事故が相次いだ理由は解明できていない

 米国メディアによれば同競馬場では4月下旬~5月下旬に競走馬が故障する例が一気に増え、予後不良の安楽死になった馬は12頭に及ぶという。事故が相次いだ理由は解明できていないようだが、競走馬の安全性を考え7日からレースを一時中止、予定されていたレースは別の競馬場で行われるという。

 米国競馬では時折こうした出来事が起こるが、今回の件は異例中の異例だ。ケンタッキー・ダービーは世界でも極めて重要なレースであり、米国を代表する競走。その開催競馬場が変わるということで、日本の競馬ファンの間でも衝撃は大きい。

 今春は日本でも重要なレースで故障する例が目立った。

タイトルホルダー、スキルヴィング

「天皇賞・春が連覇を狙ったタイトルホルダーが『右前肢跛行(ハ行)』でレース中止ということがありました。秋に復帰するそうですが、元の力が戻るかは未知数です。

また、先日の日本ダービーでは2番人気だったスキルヴィングがレース終了直後に倒れ、急性心不全で死去というショックの大きい出来事がありました。

競馬はどうしてもこうした事故が時折起こってしまうものですが、チャーチルダウンズ競馬場の出来事などを見ると異様ではあります。

最近はトレーニング方法の改良が進み競走能力が格段に上がっているという話がありますが、競走馬の肉体そのものや心肺は変化せず、身体がついていけない状況になっているのでは、との意見も少なくありません。

動物愛護団体などは競馬を『虐待』などとことあるごとに語っていますが、こうした出来事が増えるとその声はますます強まるでしょう。少しでも事故を減らしてもらいたいところです」(競馬誌記者)

 JRAでもスキルヴィングのような事故が起きないようベストを尽くしているに違いないが、やはりすべてを回避するのは不可能。永遠の課題といえる。
(文/堂島俊雄)