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JRA種牡馬「ディープインパクト産駒目立たず」サトノダイヤモンドが存在感も…ドゥラメンテ世代が大活躍の影で

発行責任者 (K.ono)

 28日に行われた日本ダービー(G1)は、4番人気タスティエーラが好位からの抜け出しで勝利、世代の頂点に立った。

サトノクラウンの「同期」が種牡馬界を席巻

 タスティエーラはサトノクラウンの初年度産駒であり、同産駒のG1初制覇でもある。初年度産駒からダービー馬を輩出するという偉業を成し遂げたわけだが、サトノクラウンの「同期」が種牡馬界を席巻しているのが現状だ。

 ともにクラシックで戦い、二冠を達成したドゥラメンテはタイトルホルダー、スターズオンアース、さらに今年も圧倒的な強さを見せた牝馬二冠リバティアイランドを輩出。一昨年の早逝が本当に悔やまれる活躍だ。

 また、同じくクラシックを共にした七冠馬キタサンブラックの種牡馬成績も目を見張るものがある。初年度から天皇賞・秋、有馬記念を連勝し年度代表馬に輝いた“現役最強”イクイノックスをはじめ、今年の皐月賞馬ソールオリエンス、他にも複数の重賞ウィナーを生み出し、2023年の種付け料は1000万円まで急騰した。

 この2頭にサトノクラウンも割って入る予感を見せた今回のダービー。一方で「アノ名馬の産駒たち」は、種牡馬として期待されたような成績を残せていない。

“ディープ系”ではサトノダイヤモンド産駒が

「ディープインパクト産駒ですね。5月終了時点でキズナが種牡馬リーディング5位と気を吐いていますが、クラシックなど大舞台で有力馬を送り出せていない状況です。良血も多数いた中での成績なので、今後直系の血の継承にやや不安が残る結果になっています。

今年のオークスではシンリョクカが5着、日本ダービーではサトノグランツの11着と、いずれも“ディープ系”ではサトノダイヤモンド産駒が最先着で存在感は示しましたが、どうしても地味ですね。シルバーステート産駒も何頭か出走していましたが、良好な結果は得られませんでした。

仕上がりが早く平場での勝率は高いのですが、どうしても爆発力に欠ける部分があるというか……キングカメハメハ系統が多数活躍しているのを見ると、物足りなさはありますね」(競馬メディア関係者)

 競走馬としては最強、種牡馬としては最強、さて「種牡馬の父」としても最強になれるのか、今後も注目だ。
(文/堂島俊雄)