※画像は「JRA」
JRAの吉田隼人騎手が、調整ルームで備品を損壊したとして、24日、25日の2日間騎乗停止となった。
同日のレース内容などに不満
4日、吉田隼人騎手は戸棚の扉、テレビのリモコン、ゴミ箱を破壊し、発見した清掃員に事情を聞かれ認めたという。これにより、宝塚記念週に騎乗できなくなった。
吉田騎手は同日のレース内容などに不満を持っていたという。4日の阪神最終レース、吉田騎手は単勝1.7倍のクインズエルサでレースに臨んだが、スムーズなレースができず5着敗戦。フラストレーションが溜まりそうな内容だけに、これが原因だったのではと言われている。同日の裏開催の安田記念に出走したソダシを乗り替わりになったことも影響したのではないか。
今回は器物を損壊するという行為だったが、中央競馬ではこうした問題が数多くある。
後藤浩輝の木刀事件
1999年、後藤浩輝騎手が、美浦トレーニングセンター内の独身寮に殴り込み、吉田騎手の兄でもある吉田豊騎手を「木刀でボコボコにした」という事件があった。後藤騎手は謹慎と、約4カ月に及ぶ異例の長期騎乗停止処分を受けることになった。
2006年、栗東市内の飲食店で酒に酔い従業員の接客態度に腹を立て、その従業員に対し暴力行為に及んだ藤田伸二元騎手が騎乗停止となった。
北村友一の「机」事件
2013年には、北村友一騎手がレース後、事情聴取を受けた検量裁決室内で机を持ち上げて倒すという事案が発生。この際も開催2日間の騎乗停止に。
他にも暴力事件は数多いが、こうした出来事が起こるとイメージが悪くなるのは当然として、その後も事件のイメージを引きずることになる。
ネットなどでは「後藤 木刀」や「北村 机」などのあだ名がつけられることも多い。今後吉田騎手にも妙なあだ名がついてしまわないか心配だ。
勝負の世界に生きる男だけに、怒りを抑えきれないこともあるだろう。ただ、暴力行為にだけは走らないでいただきたい。
(文/堂島俊雄)