※画像は「JBISサーチ」より
25日の宝塚記念(G1)で、昨年のエリザベス女王杯を制したジェラルディーナが武豊騎手と新コンビを組む。
最初は団野大成騎手で出走予定だった
最初は団野大成騎手で出走予定だったジェラルディーナ。しかし、まさかのレジェンド騎手の起用が発表。この件は競馬ファンの間でも大きな話題となっている。
先日の鳴尾記念のヒンドゥタイムズも事前発表では団野騎手だったが、武豊騎手に乗り替わるということがあった。この2頭はいずれも斉藤崇史厩舎の所属馬であり、団野騎手が斉藤厩舎の所属ということもあって、何かしらのトラブルがあったのではと言われている。一部では「調教に寝坊して斉藤調教師が激怒した」というウワサもある。
いずれにせよ、当初宝塚記念に騎乗予定のなかった武豊騎手にお手馬が転がり込んできた。しかもジェラルディーナは昨年同舞台のG1を勝利しており、道悪も得意。この時期の阪神の重くなりやすい馬場を考えれば適性は高いはずだ。出走予定馬の中でも2~4番手の人気になることが予想される有力馬である。
しかし、ファンの間で注目されているのは、武豊騎手が「サンデーレーシングの馬に騎乗」するという点である。
平場も含めほとんど騎乗がない
武豊騎手がサンデーレーシングの馬に最後に騎乗したのは昨年9月のモンファボリのみ。その後半年以上の空白があり、重賞挑戦で言えば2021年のエルムS(タイムフライヤー騎乗)、G1だと2019年のエリザベス女王杯(アルメリアブルーム騎乗)と4年前までさかのぼる。平場も含めほとんど騎乗がないのだ。
以前、武豊騎手はサンデーレーシングを含む社台グループと疎遠になった、という話があった。騎乗ミスや怪我の影響などもささやかれたが、現在では社台サラブレッドクラブやキャロットクラブの馬は割と騎乗があるのだが……。
サンデーレーシングはC.ルメール騎手や川田将雅騎手に加え、外国人騎手を重宝する傾向にはある。リーディング成績上位を使うというシビアが見受けられるクラブ馬主。それだけに武豊騎手へのオファーが少なかったというのもあるだろう。他の社台系クラブとの使い分けもあるかもしれない。
いずれにせよ、今回のジェラルディーナはここ数年のサンデーレーシング騎乗馬の中では最高の実力馬だ。武豊騎手がこのチャンスを活かせるか。
エリザベス女王杯を制した舞台
「宝塚記念の1番人気はイクイノックスになるのが確実視されています。昨年の年度代表馬でドバイも圧勝、世界ランク1位とまさに最強馬です。
しかし、キタサンブラックやブエナビスタ、ドゥラメンテなど幾多の名馬が破れてきたのが宝塚記念。特殊な舞台設定に加え暑さもあり、イクイノックスは関西のレース初出走。不安要素は少なくないんです。
ジェラルディーナはエリザベス女王杯を制した舞台ですし、末脚は堅実で馬場も問わない馬。実は打倒イクイノックスの筆頭はこの馬かもしれません」(競馬誌記者)
武豊騎手がサプライズ・マジックを見せてくれるか注目である。
(文/堂島俊雄)