25日に開催されるグランプリ・宝塚記念(G1)。
この舞台でG1勝利経験のあるジェラルディーナ
レースの焦点は昨年の年度代表馬にして世界No.1ホース・イクイノックスがどんなレースを見せるかだが、ライバルたちもこのまま簡単に負けるわけにはいかない。この舞台でG1勝利経験のあるジェラルディーナ(牝5)は、その筆頭格だろう。
七冠馬ジェンティルドンナの娘としてもともと注目度は高かった同馬。3歳まではなかなか結果が出ず苦しんだが、4歳の鳴尾記念を勝利してからは重賞の常連に。昨年のオールカマー、そしてエリザベス女王杯を上がり最速のレースで制し、晴れてG1ホースの仲間入りを果たした。
昨年の有馬記念でイクイノックスと初対決をしており、3着。圧巻のレースを見せたイクイノックスには完敗だったが、今回はそのリベンジとなる。初コンビの武豊騎手とどんなレースを見せるのか、今から楽しみだ。
また、宝塚記念過去10年で牝馬が4勝、過去4年で3勝と、女性の存在感が強いレースでもある。直近のクロノジェネシス連覇、その前年のリスグラシューは歴史的に見ても強豪だが、ジェラルディーナと似た軌跡を描いた馬もいる。
アノ名馬にそっくりな軌跡
「マリアライトですね。2016年の宝塚記念で、ドゥラメンテとキタサンブラックを退けて優勝しました。
3歳時は勝ちきれないレースが続き、4歳で重賞戦線に登場。初重賞制覇が2015年のエリザベス女王杯でした。その後も重賞で好走し、宝塚記念でジャイアントキリングを起こしたのです。
ジェラルディーナの戦歴、重めの馬場が得意な点もマリアライトと非常に似ています。今回の相手はあまりにも強大ですが、そこは百戦錬磨の武豊騎手に期待といったところでしょうか。
同レース史上最多の4勝を誇る武豊騎手ですが、最後に勝ったのは2006年のディープインパクト。すでに15年以上が経過しています。ただ、2020年のキセキで見事な騎乗を見せ2着したように、手腕はいわずもがな。ここはユタカマジックを見せてほしいですね」(競馬誌記者)
武豊騎手にとっても久々の宝塚記念勝利へ。サプライズの準備は整いつつある。
(文/山田倫)