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イクイノックス「宝塚記念10年勝ちナシ」の呪いと「ルメール実は苦手舞台」で危機

発行責任者 (K.ono)

 ※画像は「JBISサーチより」

 25日の宝塚記念(G1)で断然の人気を集めると考えられるイクイノックス

過去10年の勝ち馬だが、ある共通点が

 過去の戦績を考えればそれも当然だ。昨年の天皇賞・秋と有馬記念を連勝して年度代表馬となり、今年初戦のドバイSCではこれまでにない逃げを見せてのレコード圧勝。内容を考えれば人気も当然のことで、実績面では他馬の追随を許さない。

 しかし、重箱の隅をつつくなら不安要素が残っている。初の関西、距離はもちろん、ドバイ遠征帰り初戦という点も気になるところだ。関西遠征に関しては早めの栗東滞在でクリアしているが、未知の部分があるのは否定できない。

 さらに、以下が過去10年の勝ち馬だが、ある共通点がある。何だろうか。

2022:タイトルホルダー

2021:クロノジェネシス

2020:クロノジェネシス

2019:リスグラシュー

2018:ミッキーロケット

2017:サトノクラウン

2016:マリアライト

2015:ラブリーデイ

2014:ゴールドシップ

2013:ゴールドシップ

 実はこれらの勝ち馬、レース出走時点で「東京競馬場のG1勝ちがない」馬なのである。

 ラブリーデイこそ、その後の天皇賞・秋を制しているが、他馬はいずれも東京G1での勝利がないまま現役を退いている。東京と夏の阪神の相性があまりにも違うことがわかる。この傾向は20年に引き伸ばしても多くあてはまり、条件外はオルフェーヴルやディープインパクトなど歴史的な強豪だ。

 なかなかに不気味な事実ではあるが、イクイノックスも「歴史的名馬」の素質があるのは疑いようがない。ここは是非ジンクスを超えてほしいものだ。

宝塚記念成績は【1.0.0.6】

 しかし、不安はこれだけではない。実は鞍上のC.ルメール騎手にも不安は残っている。

 C.ルメール騎手の過去の宝塚記念成績は【1.0.0.6】と、G1で常に成績を残す彼としてはやや物足りない。唯一の勝利は2021年のクロノジェネシスの連覇である。しかも常に3番人気以内でこの成績だ。

 無論、運の要素が強い部分もあり、一概には言えない。ただ、イクイノックスに海外帰りのただならぬ不安要素がある中、ルメール騎手も苦手となれば、やや心配にもなるだろう。

 いや、それでも圧勝するかもしれない。ようはそれだけイクイノックスが注目に値する馬ということだ。
(文/堂島俊雄)