米国南部のジョージア州で「サンドイッチのマヨネーズの量」を巡り、信じがたい事件が起きました。
「マヨネーズ多すぎ」店員に向けて銃を乱射
ジョージア州アトランタのサンドイッチチェーン店で26日、客の男が「サンドイッチのマヨネーズの量が多すぎる」と怒りを露わにし、店員に向けて銃を乱射。女性2人が撃たれ、26歳の女性が死亡し、24歳の女性は重体という惨事となりました。
なかなか日本では信じられないような事件ですが、テレビ朝日が報じたところによれば、店のオーナーも「信じ難いが、マヨネーズが多過ぎると文句をつけた客が激怒して一気にエスカレートした」と理解できない状況だと語っているようです。当然ですが……。
こうした事件が起きると必ず話に出るのが、米国の「銃規制」です。
今年に入ってから、米国では銃撃事件が後を絶ちません。5月半ば以降でも、ニューヨーク州バッファローのスーパーマーケットで黒人を狙った乱射事件、テキサス州ユバルディの小学校での乱射事件、オクラホマ州タルサの医療施設で銃撃事件が起き、それぞれ黒人10名死亡、21名死亡、犯人含む5名死亡という惨事になっています。6月2日はジョー・バイデン大統領がホワイトハウスで「銃規制強化の必要性」を訴える演説を行いましたが、その後も銃撃事件は続き、今回のサンドイッチチェーンの事件にまで及んでいます。
「人を殺すのは人であって銃ではない」
今年1月から5月までですでに死亡者は8031人、負傷者は15119人に及び、発砲事件は231件ととてつもない社会問題となっています。
しかし全米ライフル協会(NRA)の「人を殺すのは人であって銃ではない」という理念や圧倒的な資金力による政治への影響、アメリカ建国からある「市民は自衛する権利がある」という考えなどから、なかなか銃規制推進派の考えが強くならない実情があるのです。
日本においては全く理解できない米国の銃文化ですが、ファストフードトッピングで銃が乱射されるというのは、それだけ発砲のハードルが下がった人がいるということです。やはりある程度の規制は必要なのでは、と思わざるを得ません。
(文/須藤晃)