時事

BBCジャニー喜多川性加害ドキュメンタリーに衝撃…マーケティング担当「カイ」対応に記者も怒り

発行責任者 (K.ono)

 故・ジャニー喜多川氏の性加害問題を取り上げたBBCのドキュメンタリー番組『J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル』が、日本語字幕付きでYouTubeチャンネルで公開され、話題となっている。

既に数十万回以上再生

 番組では、ジャーナリストのモビーン・アザー氏がジャニー氏の加害問題を取材し、元ジャニーズJr.のメンバーや『週刊文春』の記者とのインタビューを通じて真相に迫った内容となっている。

 この番組は、日本国内でもCS放送やケーブルテレビで取り上げられたが、今回YouTubeで無料配信されたことで注目を集め、既に数十万回以上再生されている。

 番組内では、ジャニーズ事務所の問題が日本のメディアでタブー視されている現状や、外から見た日本への違和感も指摘されている。モビーン氏は番組中で、ジャニーズ事務所のメディアへの影響力とそれによる加害について見て見ぬふりをする日本のメディアに対して怒りを表明している。

ドキュメンタリー番組では、ジャニーズ事務所の社長である藤島ジュリー景子氏にインタビューするため、ジャニーズ事務所に電話をかける場面が描かれる。しかし、カイと名乗るマーケティング部門の担当者が対応し、「その話はしたくない」と回答拒否する。

イギリスのジャーナリストによってジャニーズの内部情報

 この対応に怒ったモビーン氏は、ジャニーズ事務所の本社に直接取材するために突撃するシーンが放映された。このシーンでは、モビーン氏が本社の警備員に対して藤島ジュリー社長に会いたい旨を伝えている。このような内部の映像が公開されるのは前例がなく、ジャニーズ事務所の内部情報が明らかになった貴重な映像となった。

ジャニーズ事務所の本社に突撃したモビーン氏は、警備員やマーケティング部門の担当者に対し、ジャニーズの問題に対応するよう求めるが、拒否される。カイ氏と名乗る人物も同様に対応し、撮影を禁止される。

 モビーン氏はジャニーズ事務所が問題に向き合おうとしない様子に怒りを示し、ジャニーズの闇を垣間見たと述べる。ジュリー社長は後に謝罪動画と文書を発表し、再発防止チームが設立された。イギリスのジャーナリストによってジャニーズの内部情報が公開されたことで、ジャニーズ事務所は変革を迫られる状況に。

 芸能ではなく、ジャーナリズムとしての価値の大きい動画だ。是非一度閲覧してみてはいかがだろうか。
(文/城島信二)