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英国・ジョンソン首相辞任の意向「EU離脱」実現も下半身とカネのスキャンダルが…

発行責任者 (K.ono)

 英国のボリス・ジョンソン首相が7日、辞任の意向を示したと「ロイター通信」が報じました。

行動規制に違反したパーティー

 ジョンソン首相は新型コロナウイルス感染対策の行動規制に違反したパーティーが首相官邸で繰り返された問題、さらに最近では保守党幹部が性的問題で辞任するなど不祥事を連発。政権運営に抗議して政府役職を辞任した与党・保守党の議員らは少なくとも43人にも上っていました。

 他世帯の人とは屋外で1人としか会えない厳格なロックダウン中、「飲み物持ち寄り」のパーティーが何度も開催されていたとなれば、批判が集中するのも当然と言えます。

 ただ、コロナ禍前からジョンソン首相には不祥事の種はありました。2019年、1999年の昼食会中にジョンソン氏がジャーナリストの女性ともう1人の太ももを触ったと主張されたり、ロンドン市長時代にアメリカの実業家を公金で通商会談に同行させた利益相反の疑いも持ち上がるなど、怪しい情報は少なからずありました。

「10年政権確実」との声もあった

 一方で、欧州連合(EU)離脱を実現、さらには迅速なワクチン展開でも賞賛されたジョンソン首相。一時は「10年政権確実」との声もあっただけに、今回の辞任劇はやはり衝撃的です。

 政治の実行力はあったものの、脇の甘さや虚飾が目立つ人物だったことが、命取りとなってしまいました。
(文/谷口譲二)