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橋下徹「命狙われて初めて政治家」安倍晋三&統一教会関係は「陰謀論」指摘

発行責任者 (K.ono)

 11日、安倍晋三首相を銃殺した山上徹也容疑者に関し、統一教会(世界平和統一家庭連合)が会見を開きました。

日本教会会長の田中富広氏

 8日に安倍元首相を撃った山上容疑者ですが、その動機が「特定の宗教団体への恨み」「母がのめり込み、多額の寄付をして家庭がめちゃくちゃになった。安倍元首相がその団体と関わりがあるとして、殺そうと思った」と供述していることが、各メディアで報じられています。

 この件に関しすでに統一教会であることも名指しされている中、同団体は会見を開くことを決めたということです。

 会見では日本教会会長の田中富広氏が出席。安倍元首相に黙とうをささげた上で「この度の蛮行は決してあってはならない行為。強い憤りを感じている。日本の国民が尊敬し愛する偉大な指導者を失い、大変胸が痛む」と発言。

 さらに「山上徹也氏の供述内容の一部が警察によって発表され、特定宗教団体に対する恨みが動機と報じられた」「部メディアでは実名入りでの報道がなされた。公式見解を発表する必要があると感じ、記者会見を開かせていただいた」と会見に至った経緯を説明。

 その上で「第一に、山上容疑者は当法人の信者ではない。過去においても当法人の信者であったという記録は存在していない」。さらに「山上容疑者の母親は当法人の教会員であり、これまでも1ヶ月に1回程度の頻度で、行事に参加してきた」「第三に、山上容疑者の犯行の動機や献金問題に関しましては、現在警察が捜査中であると思われるので、この場での言及は避けさせていただく」と、メディア報道を踏まえての事実と見解を伝えました。

橋下徹氏「憶測が強すぎる」

 さらには「報道に際しては正確、公正、客観的な取り扱いの上、憶測に基づいた記事が出されることのないように、当法人に関する記事を書く場合は事前に直接取材して情報を得るようにお願いしたい」「メディアの中には当法人の名前を前面に出して報道している事実もある」とメディアをけん制しています。

 この件を受けて、会見を中継していた『ミヤネ屋』(読売テレビ)に出演していた弁護士の橋下徹氏は、安倍元首相が統一教会と関係があったという疑惑について「調べたが、憶測が強すぎるように見える」「ネットの不正確な情報によって、山上容疑者が安倍元首相を恨むことになってしまったのではないか」「政治と関係ないところで亡くなられたのだとすれば本当に納得いかない」「大阪府知事時代、安倍首相と昔話した際『命を狙われて初めて政治家なんだよね』というお言葉いただいた。当時は野党で、またそういう政治をやりたいとおっしゃっていた」と、陰謀論が山上容疑者を動かしたという内容、あまりにも理不尽な事件だと発言をしています。

 田中富広氏は安倍元首相との関係には「友好団体が主催する行事にメッセージが送られてきたことがある。安倍元首相は世界平和運動に関しては賛意を示してくれた」「会員として登録されたことはないし、顧問になったこともない」と、深い間柄にはないとしました。
(文/玉川剛)