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武豊「JRA30年と馬場の壁」ジャックドールは安田記念“初マイル”の不安は…

発行責任者 (K.ono)

 4日(日)に東京競馬場で行われる春のマイル王決定戦・安田記念(G1)。

「2000mしか走ったことのない強豪」

 強豪が集うということで注目を浴びるレースだが、異色の存在が「2000mしか走ったことのない強豪」ジャックドールだ。

 前走の大阪杯では見事な逃げ切りで初のG1制覇を達成。鞍上武豊騎手の見事なエスコートで宿願を成就させたわけだが、陣営が次に選んだのはマイル戦だった。2200mの宝塚記念も選択肢にあったはずだが、よりスピードが求められる舞台を選択した。

 2000mしか走ったことがないキャリアで「マイルのスピードについていけるのか」「本来のスタイルである逃げが可能なのか」など、疑問の声も多い。それでも予想オッズでは2~3番人気。大きな期待を持たれているのがうかがえる。

 戦ってきた相手はマイル専門のライバルたちよりも強力だ。昨年の天皇賞・秋では現役最強イクイノックスらを相手に4着に食い込んだ。同じ東京競馬場でどのようなレースを展開するのか、注目が集まる。

 ただ、心配もある。当日の「馬場」だ。

金、土の天気が雨模様

「金、土の天気が雨模様なんですよね。日曜は晴れですが、2日連続の雨でどこまで馬場が回復するのか気がかりです。

ジャックドールはモーリス産駒。同産駒の好成績は良~稍重に集中しており、重以上の成績はイマイチ。馬場が良ければ良いほど成績も向上するということです。ジャックドール自身、良馬場以外のレースデビュー戦の稍重のみ(2着)。経験のなさも気になります。宝塚記念を選ばなかったのも、距離もあるでしょうが馬場が渋りやすいこの時期の阪神競馬場を避けた部分もありそうです。

ただ、武豊騎手は最終追い切りで『感触は明らかに今回の方がいい』と状態上向きを強調しています。逃げを打つのか、どんなレースを展開するのかにも注目が集まります」(競馬誌ライター)

 安田記念が初マイル挑戦で勝利は1992年のヤマニンゼファー以来30年ない。重い壁をこじ開けられるのかに注目だ。
(文/ジェシー中目黒)