※画像は「JRA」より
JRAに短期免許で来日中のD.レーン騎手の今年の制裁点が30点を超えて、来年の短期免許を取得できないことが明らかになった。
「鞭の使用」で過怠金10万円
レーン騎手は今年、タスティエーラで初の日本ダービー制覇、その次の目黒記念も連続で制したのを筆頭に抜群の存在感を示していた。豪州の天才騎手として日本でも高い知名度を誇る。2019年のリスグラシューでのグランプリ連覇、昨年もセリフォスでマイルCSを制するなど毎度結果を残している。
しかし、11日の東京4R、3歳未勝利で2着だったイッツオンリーユーに騎乗したレーン騎手だったが、最後の直線コースで「鞭の使用」で過怠金10万円を課せられた。
今年は騎手の制裁が多発している。その理由はムチの使用に関する禁止事項の変更である。昨年までは10回まではセーフだったのが、今年から「連続5回まで」と世界基準に合わせた変更になったが、ここに合わせられない騎手が多いということだ。
短期免許で来日したレーン騎手も昨年のノリでムチ使用をしてしまったということだろう。先日より制裁点の部分は話題になっており「来年のために気を付けるのでは」と言われていたが、そうはいかなかったようだ。
真剣さゆえ?
「日本ダービーも勝てたので、来年来れなくても……という感覚もあったのかもしれません。
また、平場でも一生懸命勝ちに行っている裏返しなのでは、との意見もあり、真剣さゆえのものではないかという声もあります。全く追わないような騎手もいますので。逆にこれで開き直ってムチを使いまくる可能性もありそうです(苦笑)。
動物愛護団体は競馬に厳しい目を向けているため、そのガス抜きとしての制度ではありますが、アジャストするのはなかなか難しい部分はありますね。ルールはルールなので守らなければなりませんが」(競馬誌ライター)
ファンの間では「その分日本人騎手に有力馬回してくれ」との声も。今や中央競馬の重要人物であるレーン騎手だけに、動向の影響は大きい。
(文/堂島俊雄)