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那須川天心「子供達はどうすんだよ」榊原委員長の疑惑? PPV・サブスクの是非も

発行責任者 (K.ono)

 キックボクシングのRISE王者・那須川天心さんとK―1王者・武尊さんの試合『THE MATCH 2022』が、フジテレビで放送されないことが分かりました。

 注目の試合として以前から大きな注目を浴びていましたが、フジテレビ側は「主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりましたので、ここにお知らせいたします」と発表しています。

子供達はどうすんだよ

 今月、一部週刊誌より榊原信行同試合実行委員長に関する疑惑の記事が出たが、その点も影響したのでしょうか。いずれにせよ、放送を楽しみにしていた人が多かっただけに、残念がる声は少なくありません。

 それは当人も同じのようで、那須川さんは同日、自身のTwitterで「みんなごめん」「お金の為じゃねえんだよ 未来の為にやってんだよ 子供達はどうすんだよ」と連続でツイート。世間からは励ましのコメントが相次いでいます。

 同試合はインターネット放送局「ABEMA」でペイ・パー・ビュー(PPV)方式で全試合を完全生中継されることになっていますが、こういった状況について、どう考えるべきなのでしょうか。

W杯アジア最終予選のアウェー

「PPV方式は海外では主流であり、そもそも地上波を実質無料で観られる日本がレア、という流れができつつはあります。PPVでなくとも、サブスクサービスでなければ観戦できないスポーツ中継も増加傾向です。昨年から今年にかけてのW杯アジア最終予選のアウェーゲームがDAZN独占だったのがその最たる例でしょう。

一方で『気軽に観ることができない』ことを嘆く意見も少なくありません。PPVではコアな格闘技ファンなどしか手を出さなくなり、新規のファンにはつながりづらいという面はあるでしょう。那須川さんの『子供達はどうすんだよ』というのは、とりあえず的は射ています。

ただ、フジテレビ側としても放映権料、広告収入や視聴率などを総合し手の判断でしょうし、そこまでの数字は見込めないという判断かもしれません。

いずれにせよ、これも時代の流れとすべきか、つまらないご時世とすべきかは考えが分かれそうですね」(エンタメライター)

 格闘技界においては文句なしのスターである2人。それだけに今回の決定に反響が大きいのは必然と言えます。

 今回の件は格闘技が「放映権料に値しない」「マイナーな数字しか取れない」とフジ側から突き付けられたという解釈もできてしまいます。

 今後の格闘技業界にとって分岐点になる出来事と言えるかもしれません。
(文/山田智弘)