時事

西原理恵子コメントは「娘毒親ブログ告発」ネット時代の「親子露出」を考える

発行責任者 (K.ono)

 漫画家の西原理恵子さんが、炎上しています。

 大ヒット作品『毎日かあさん』(毎日新聞出版)に関し、作中で「ぴよ美」と呼ばれていた西原さんの・鴨志田ひよさんがブログ、Twitterで突如母の“毒親”ぶりを告発(現在は削除)。大きな波紋を拡げています。

「自分のプライバシーをネタに使われた」

 ひよさんは「自分のプライバシーをネタに使われた」「お母さんは、私が泣いて嫌がっても作品に描いた」などと告白。これによって西原さんの影響を受けてきたファンも困惑しているようです。

 ギャンブルやアルコールなどいわゆる「無頼」なネタで多くのファンを獲得してきた西原さんですが、『毎日かあさん』はその中でも代表的な作品の一つ。ひよさんはコメディタッチで生活ぶりが描かれていましたが、実態は大きく異なるものだったようです。

 この件に関し西原さんからコメントはまだ出ていない状況ですが、「前から内容には違和感があった」「子どものも子どもの事情がある」など厳しい意見が相次いでいます。また、西原さんに憧れていたりSNS発信などでマネをしていたような人たちから「反省」のコメントもあるようです。

 西原さんに限らず、自身の子どもの名前と顔写真を出しているのは有名人、一般人問わず非常に多い印象があります。特に有名人やインフルエンサーの子どもになると注目も浴びる機会も多くあります。

SNS全盛時代の子どもがまだ大人になった時に…

 ただ、判断力がまだ出来上がっていない子どもが、大人になった時にネットに自分の過去があること嫌悪したり後悔する可能性は否定できません。SNS全盛時代の子どもがまだ大人になっておらず、その「結果」がまだ出ていないところがやっかいではありますが……。

 これから10年~20年ほどを経て「親がネットに写真を上げていた子供たち」が、何かしらの理由で苦しむような傾向がないことを祈るばかりです。

 今回の西原さんの娘さんの件は、ネット世代の親子を考える上で多くの学びがある出来事と言えます。西原さんの影響力が強いだけに世間の風向きが少しだけ変わるかもしれません。
(文/谷口譲二)