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JRA横山武史「なぜソールオリエンスは伸びなかった」日本ダービー敗戦の裏にいくつもの“弱点”が…

発行責任者 (K.ono)

 28日、東京競馬場で行われた日本ダービー(G1)。

クビ差及ばず敗戦

 勝利したのは4番人気タスティエーラ。D.レーン騎手の見事なエスコートで世代の頂点に立った。皐月賞でも強い競馬をして2着だっただけに、しっかり巻き返しての勝利となった。

 一方で、1番人気ソールオリエンスはクビ差の2着。最後の直線で中団から脚を伸ばしたものの、クビ差及ばず敗戦となった。

 鞍上の横山武史騎手は、2年前のエフフォーリアに続き2着に泣くこととなった。今やトップジョッキーの1人となった若き天才だが「ダービーの壁」にまたも阻まれる結果となってしまった。

 横山武騎手はレース後のインタビューで「想像以上にスローになった分、いつもの切れ味をそがれました。運がなかった」と肩を落としたが、果たして運の問題だったのか。

 ソールオリエンスは前走の皐月賞を外からの強烈な末脚で勝利。そのパフォーマンスもあってか単勝人気は1.8倍とダントツだった。結果は伴わなかったが、それだけ大きな期待を集めていたということである。

 ただ、道中6番手で進めた日本ダービーでは、最後の最後こそ脚を伸ばしたが、ジリジリとしか伸びを見せなかったのも事実だ。皐月賞で見せたような他馬が止まって見えるような末脚ではなかった印象だ。

最後の2ハロンの伸びがイマイチ

「皐月賞は重馬場で、ソールオリエンスは外の伸びる馬場を最大限活かした部分はあったでしょう。また、キタサンブラック産駒が中距離でパフォーマンスが高いことから、距離が長かった可能性もあります。最後の2ハロンの伸びがイマイチだったのは距離のせいと考えていいかもしれません。ライバルとの着差を考えても、世代で抜けた存在でないことは証明されたように思います。

管理する手塚貴久調教師が『馬は頑張ってくれたし、ジョッキーの乗り方も問題なかった。2400も大丈夫』としており、横山武騎手の騎乗には問題がなかったはず。ただ、2400mが主戦場とはならないように思われますね。今後は中距離路線を中心にしていくのではないでしょうか」(競馬関係ライター)

 横山武騎手とのコンビが今後も続くのかも含め、注目される。
(文/上武金次郎)