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「英国では12歳が薬物の売人をする」永山絢斗が超幼稚に見える麻薬地獄の実態

発行責任者 (K.ono)

 先日、日本では俳優の永山絢斗容疑者が大麻所持で逮捕され、大きな話題となりました。永山容疑者はかなりの常習者であり、入手ルートなども注目されている状況です。

「12歳の子供たち」を勧誘している

 芸能界に限らず、日本の麻薬汚染は深刻な問題ですが、英国の状況はそれ以上のもののようです。

 現在、英国の町々は麻薬ギャングに支配されつつあり、彼らは「使い捨て」の子供ディーラーを募り、国中で商品を売りさばいているとされています。この事実には驚きです。

 ある元ギャングメンバーは、自身がまだ10代の頃にマンチェスターに送られ、そこで2週間、ヘロインなどの麻薬を常習者に売っていたと証言しました。

 更生した犯罪者グループによれば、凶悪犯がケント州で「12歳の子供たち」を勧誘していると主張しています。

 ケント警察によると、2023年6月23日には鉈で武装した「大人数のグループ」が大乱闘を引き起こしたと報告されています。

 その1週間後、私服警察がギャングの容疑者を急襲し、合計10人が逮捕されました。この捜査では2本のナイフ、短剣、ドライバーを含む武器が押収され、容疑者の携帯電話12台も回収されました。捜査の結果、中には「ゾンビ」のような常習者に売られ、劣悪な環境で生活を余儀なくされていた若者もいたとのことです。

不潔な「ハウス」と呼ばれるドラッグ・スーパーマーケット

 ある元ギャングメンバーは、ギャングの一味に2年間支配された経験から、「一生立ち直れないかもしれない」と現地メディアに語っています。

 現在22歳のある青年は、16歳の時に大麻の販売を始め、その後ギャング団に巻き込まれました。

 ギャングのボスは彼を200マイル以上離れたマンチェスターに送り、そこで彼は不潔な「ハウス」と呼ばれるドラッグ・スーパーマーケットに収容されました。その場所は悪臭を放ち、あらゆるものが汚い状態だったそうです。

 彼は週に何百ポンドもの給料をもらっていましたが、このような劣悪な環境で働くことからくるストレスから、自分の不幸を紛らわすために給料の大部分を酒とドラッグに費やすようになったと語ります。彼は「お金は呪われているようなものだ。稼げば稼ぐほど出費が増える。誰のための人生でもない」と振り返っています。

 今年初め、4人のギャングメンバーが合計約12年の実刑判決を受けました。

 ケント警察によると、12歳の子供たちが薬物を売りに行かされることもあったそうですが、ギャングの数は3年間でほぼ半減したと報告されています。

 永山容疑者は「やるなら本物じゃないと」と大麻を愛用していたとされていますが、薬物の「本場」の話を聞くと、それがいかに幼稚なものかがわかるということです。
(文/堂島俊)