21日に開催されるオークス(G1)の枠順が18日に発表された。
「これはもう決まり」という声
大本命視される桜花賞馬リバティアイランドは3枠5番。フローラS覇者のゴールデンハインドは3枠6番、桜花賞2着のコナコーストは5枠9番、フローラS2着のソーダズリングは5枠10番と人気どころは特段の不利もなさそうな枠に収まっている。
リバティアイランドが外枠に入らなかったことで「これはもう決まり」という声も多い。阪神JFと桜花賞の末脚は異次元という他ないもので、アーモンドアイやデアリングタクトなどと同じく「すでに三冠の器」とすら呼ばれている。
この馬は強すぎる――そんな声が後を絶たない状況であるが、今回の枠に関して言えば「重箱の隅をつつく」ことが可能だ。思いの外「鬼門の枠」なのである。
実は過去10年、3枠は一度も勝利していないどころか、連対もゼロという散々な枠なのである。昨年も3枠6番に入った1番人気サークルオブライフが12着惨敗、2013年には1番人気のデニムアンドルビーが3着に敗れるなどしている。
もちろん、1番人気が入ってことごとく惨敗、といったような類の枠ではなく“呪い”というには弱いかもしれないが、連対までゼロとなるとやや不気味な面も否めない。
競馬関連の記者に聞くと、枠としては「やや中途半端」ではあるという。
中内田厩舎が2200m以上のG1で勝利ゼロ
「先行~差しくらいなら悪くない枠かもしれませんが、リバティアイランドのように外差しが身上の馬には少し中途半端かもしれません。大外とは言いませんが、外目の方が良かったかもしれませんね。
しかし、そこまで心配することもないでしょう。そもそも力が抜けているのもありますし、過去10年がそうだというだけで、その前には勝ち馬もいます。データはどこで切るかによって大きく変わる点を考慮しなければなりません。
あとは奇数番のスタンド前発走ということで、やや気性難と言われる部分がどうなるか、川田将雅騎手がオークスで10年以上勝利がないのと、中内田厩舎が2200m以上のG1で勝利ゼロという点くらいでしょうか。いずれもジンクス的なものしかありません。それだけこの馬のポテンシャルやこれまでのパフォーマンスが抜きん出ているということです。
不安なんてディープインパクトやアーモンドアイでもあるんですから、こうしたデータは一度無視してもいいでしょう。当日の返し馬やイレ込み具合を重視すべきだと思いますね」
確信は深まるばかりだが、競馬に絶対はない。最後の最後まで馬券ファンは検討を続けよう。
(文/堂島俊雄)